2022年にChatGPT(GPT4は司法試験や医師国家試験に合格できる頭脳レベルに達している)の登場により第4次AIブームとなり、シンギュラリティ(人工知能が人間を超える技術的特異点)到来時期が10年以内に早まったといった学説も出ている。また、論文「GPTs are GPTs」では、AIに影響を受けやすい仕事にチャットポット(コールセンター)、リスクアナリスト、商品パーソナライズ、損害鑑定人等々保険業界の業務がならんでおり、保険会社各社も様々な生成AI活用事例が報告されている。
読者のほとんどの方々は手塚治虫のSF漫画「鉄腕アトム」をご存じと思うが、1952年月刊雑誌に連載開始、時代設定が50年後かつ初刊の発売日が4月7日だったということで、2003年4月7日が誕生日であり、「7つの威力」を持ち、人の心をもった人型ロボットとして描かれている。
「鉄腕アトム」の7つの威力の一つでもある「善悪を見分ける電子頭脳」その記憶容量は人間をはるかに超えた大容量であり、超えているという点でシンギュラリティととらえると「鉄腕アトム」は20世紀半ば(1952年)に21世紀半ば(百年先)の状況を予言しているような漫画なのかもしれない。
そこで、生成AIを電子頭脳に持つ「鉄腕アトム」が保険代理店(募集人)を始めたらどうなるかを考察してみた。
保険代理店(募集人)として「7つの威力」が発揮できる場面をいくつかあげてみると、
1.善悪を見分けられる電子頭脳(記憶装置の記憶容量は15兆8000億ビット)
保険に関する業務・関連法令の知識、保険会社各社の商品特徴を充分に熟知した上で、
適切なリスク評価に基づく適正保険契約の設定、コンプライアンス順守した募集活動
2.60か国語を話せる人工声帯とマッハ5のジェットエンジン
全世界を市場として、チャットポットを並行活用した対面セールス活動
3.聴力1千倍とマッハ5のジェットエンジン
保険事故発生を聞きつけ、現場立ち合いの上で適切な事故査定実施
まさしく顧客本位で優績・優秀な保険代理店(募集人)が想像される。
金融庁は、顧客本位の業務運営の徹底と健全な競争環境の実現のため、保険業法改正を進めているが、保険募集人「鉄腕アトム」には無縁なものかも知れないと感ずる。
しかしながら、たとえば鎮火に12日間かかった大船渡山火事対応でヘリコプターが海水を散水している映像を見て、10万馬力とマッハ5の威力をもって即時解消可能といったリスク評価するかもしれない。この仮説のとおり、「人工知能」はインプットパラメタたる指示文「プロンプト」によりアウトプットが決まり、その公平性・透明性・安全性の確保が課題とされている。
仮に自律自走する保険代理店ロボットが出てきたとして、その時の保険業法がどのように改正されるのか興味津々である(決して遠い将来のことではないかもしれない)。
保険業界の生成AIに対する取り組みに目が離せぬと思う次第である。
ペンネーム(トムソンネットSBP:お茶の水博士)